本研究では、創薬応用できる高機能(高い薬物代謝酵素活性を有する)かつ高純度な肝細胞をヒトES/iPS細胞から分化誘導することを目的とする。そのためには、肝細胞への分化誘導技術を改良するだけでなく、純度を高めるための技術開発が必須である。本研究では、ヒトES/iPS細胞由来肝細胞を肝実質細胞あるいは胆管上皮細胞の培養上清を用いて培養することにより、その機能を向上できることを確認した。また、代表的な薬物代謝酵素であるシトクロムP450(CYP)3A4を発現するヒトES/iPS細胞由来肝細胞を薬剤選択により濃縮可能なヒトES/iPS細胞株を作製する実験も行っている。
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