• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実績報告書

皮膚粗鬆症における表皮内コルチゾール再活性化酵素(11β-HSD1)の役割

研究課題

研究課題/領域番号 15H06375
研究機関大阪大学

研究代表者

越智 沙織  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (00597495)

研究期間 (年度) 2015-08-28 – 2017-03-31
キーワードDermatoporosis / 11β-HSD1 / 表皮 / コルチゾール / ステロイド / 皮膚萎縮
研究実績の概要

Dermatoporosis(皮膚粗鬆症)におけるメカニズムが解明されていない。
本研究では、コルチゾール再活性化酵素である11β-hydroxysteroid dehydrogenase 1(11β-HSD1)に着目し、Dermatoporosisにおける11β-HSD1の役割を明らかにするために、検討した。培養表皮角化細胞に、ステロイドを添加24時間後・48時間後に、11β-HSD1の発現が増強した。コルチゾール活性化酵素である11β-HSD1の発現増強によって、表皮角化細胞における内因性コルチゾールも増加することが示唆される。また、野生型マウスにおいて、加齢あるいはステロイドを連日外用したマウスは皮膚萎縮が生じ、表皮の11β-HSD1の発現が増強した。野生型と表皮11β-HSD1ノックアウトマウスに不活型ステロイド(プレドニゾン)を外用した。野生型は皮膚萎縮が生じたが、表皮11β-HSD1ノックアウトマウスは皮膚萎縮が生じなかった。Dermatoporosisにおける11β-HSD1の役割を明らかにするには、生体内における解析が重要であり本研究では申請者らが最近作成した。マウス皮膚にステロイド内服、外用を行い、皮膚萎縮を生じさせ、それらに対する皮膚の免疫組織学的変化や細胞増殖能、バリア機能などを野生型マウスとノックアウトマウスで比較することにより、表皮角化細胞の11β-HSD1誘導性のコルチゾールの表皮の分化調節作用と皮膚老化における役割を明らかにする。さらに、加齢あるいはステロイドによる皮膚萎縮をコルチゾール活性化酵素(11β-HSD1)の阻害薬を用いて改善できるかを検討する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

系統の樹立はできているが、実験に使うには限られたゲージ数内での、相当の匹数の繁殖が必要である。まず、K5Cre+/+11β-HSD1flox/floxマウスと、11β-HSD1 flox/floxを交配させ、表皮特異的11β-HSD1マウスが作製できるため、交配させるためのそれぞれのマウスを複数作製するのに、時間がかかった。妊娠しにくく、交配後も生存継続数は少ないため、 表皮特異的11β-HSD1マウスの大量作製が難しかった。作製されても、実際の実験に使用に適切な月齢数は半年前後のため、( 加齢によって11β-HSD1の発現は徐々に増強するため、野生型マウスとの発現差が大きくなる)マウスの実験がすすまない。

今後の研究の推進方策

Dermatoporosisにおける11β-HSD1の役割を明らかにするには、生体内における解析が重要であり本研究では申請者らが最近作成した。マウス皮膚にステロイド内服、外用を行い、皮膚萎縮を生じさせ、それらに対する皮膚の免疫組織学的変化や細胞増殖能、バリア機能などを野生型マウスとノックアウトマウスで比較することにより、表皮角化細胞の11β-HSD1誘導性のコルチゾールの表皮の分化調節作用と皮膚老化における役割を明らかにする。さらに、加齢あるいはステロイドによる皮膚萎縮をコルチゾール活性化酵素(11β-HSD1)の阻害薬を用いて改善できるかを検討する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 皮膚老化・皮膚炎症における細胞内コルチゾール再活性化酵素の役割の検討2015

    • 著者名/発表者名
      糸井沙織
    • 学会等名
      加齢皮膚医学研究会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2015-09-06

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi