本研究は、小学校における教室内での問題行動への対応方法として能動的なアプローチを提案することを目的として行われた。文献研究では、積極的行動支援の3次元モデルを参考に、先行研究で提唱されている行動マネジメントの方略を1次的・2次的方略とに分けて整理した。また、小学校における教室内観察研究を行い、教師の児童に対する働きかけの分類を行った。働きかけの種類は、文献研究の中でまとめた1次的方略と同様の種類が認められ、これらが教室内で実際に用いられていることが示された。さらに、教員養成課程を持つ大学における学級経営や問題行動への対応に関する講義の内容について調べた。
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