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2015 年度 実績報告書

BNPを介した新規Cancer autocrine pathwayの解明

研究課題

研究課題/領域番号 15H06429
研究機関広島大学

研究代表者

津谷 康大  広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教 (10534985)

研究期間 (年度) 2015-08-28 – 2017-03-31
キーワードマイクロRNA
研究実績の概要

本研究は胸部悪性腫瘍、特に肺癌、悪性胸膜中皮腫の腫瘍細胞がBNPなどを分泌し、それがautocrine pathwayにより下流にシグナルを伝達し、腫瘍細胞の生存や増殖に関わるという仮説のもとに始めた。
現在までに肺癌、悪性胸膜中皮腫細胞がBNPを分泌している証拠は示されていない。しかし、これらの腫瘍細胞は様々なマイクロRNAを発現し、そのマイクロRNAが細胞外に分泌していることが分かっている。
我々は腫瘍が分泌する癌特異的マイクロRNAに注目し、肺癌、悪性胸膜中皮腫の患者血液検体(血清)からRNAを抽出し、マイクロRNAの発現レベルを網羅的に解析中である。健常人の血清中マイクロRNAの発現と比較することにより肺癌、悪性胸膜中皮腫に特異的に発現している、もしくは発現が低下しているマイクロRNAを特定できる見込みである。また、肺癌、悪性胸膜中皮腫の手術例の血清中マイクロRNAを測定することにより、術後再発をきたすような悪性度の高い腫瘍に特異的に発現しているマイクロRNAを特定することも可能であると考える。
特定されたマイクロRNAについては今後細胞株を用いら実験により昨日解析を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

患者血液検体を用いて血清中のマイクロRNAを測定することにより、癌細胞が分泌していると思われるマイクロRNAを特定中である。肺癌、悪性胸膜中皮腫手術症例の血清中マイクロRNAの発現レベルを次世代シークエンサー、マイクロアレイで網羅的に測定中である。既に20例以上の肺癌症例のマイクロRNAの発現は測定済みであり、健常人のデータも十分量測定されているため、今後は統計解析が可能な段階まできている。

今後の研究の推進方策

肺癌や悪性胸膜中皮腫が特異的に発現しているマイクロRNAを特定していく予定である。また、腫瘍の組織別、悪性度別に発現しているマイクロRNAも特定する予定である。

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公開日: 2017-01-06  

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