研究課題/領域番号 |
15H06448
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
笠井 飛鳥 徳島大学, 大学病院, 医員 (90756892)
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研究期間 (年度) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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キーワード | インクレチン / 心筋保護作用 / 吸入麻酔薬 / プレコンディショニング |
研究実績の概要 |
マウスを人工呼吸下に開胸、血行動態を測定しながら、APC (イソフルラン1.0 minimum alveolar concentration [MAC])・GLP-1 (受容体作動薬Exendin-4 を30 ng/kg iv) 刺激を行った。心臓冠動脈を30 分間閉塞後、2 時間再潅流し、再び冠動脈を閉塞、Evans Blue を注入し心臓を取り出す。心臓をスライスし、TTC にて再染色を行い心筋梗塞サイズを測定する。コントロール群、APC 群、GLP-1 群において心筋梗塞サイズを測定比較した。その結果、APC群、及びGLP-1群ではコントロール群に比べ心筋梗塞サイズを減少させた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上記研究実績の概要に記載の通り、マウスを人工呼吸下に開胸、血行動態を測定しながら、APC (イソフルラン1.0 minimum alveolar concentration [MAC])・GLP-1 (受容体作動薬Exendin-4 を30 ng/kg iv) 刺激を行った。心臓冠動脈を30 分間閉塞後、2 時間再潅流し、再び冠動脈を閉塞、Evans Blue を注入し心臓を取り出す。心臓をスライスし、TTC にて再染色を行い心筋梗塞サイズを測定する。コントロール群、APC 群、GLP-1 群において心筋梗塞サイズを測定比較した。その結果、APC群、及びGLP-1群ではコントロール群に比べ心筋梗塞サイズを減少させた。 このように、実験計画書に示した通りの進捗具合で、おおむね経過している。
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今後の研究の推進方策 |
実験計画書に示した、実験2及び実験3を今後行うことで、吸入麻酔薬の心筋保護作用におけるAPC、GLP-1 とオートファジーの関係がより明らかとなる。 つまり、実験2.では実験1.のモデル(実験1.の7群)を使用し、オートファジー抑制剤(3-メチルアデニン: 3-MA)を刺激前に投与し、同様の虚血再潅流実験を行う。これにより、オートファジーのAPC、GLP-1による心保護作用に対する影響を明らかにする。 実験3.では 実験1.及び実験2.の各群のマウスの摘出心を組織固定し、電子顕微鏡を使用してその細胞表面を観察、オートファジーの誘導を単位面積当たりのオートファゴソームを電子顕微鏡にて観察(大学共有電子顕微鏡を使用)、アッセイキットにて検出し比較検討する。また、関連タンパクについてイムノブロッティング法にて比較する(LC3-I/LC3-II、Beclin1など)。これらを行うことで、吸入麻酔薬の心筋保護作用におけるAPC、GLP-1とオートファジーの関係がより明らかとなる。
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