金アミノ酸錯体を合成し,種々の金属酸化物上へ触媒活性が発現する5 nm以下のナノ粒子を担持することができた。従来の前駆体であるHAuCl4と比べて,塩化物イオンを含まず,また分解,還元温度が約30℃低いため,金原子の凝集を抑制できた。触媒活性を1-nitro-4-vinylbenzene水素化反応で比較した。チタニア担持Auナノ粒子ではニトロ基が,シリカ担持Auナノ粒子ではビニル基のみが水素化され,た。これらの結果から,同程度のナノ粒子を担持した場合,ナノ粒子と担体との相互作用の違いによって,水素化反応の選択性を変えられることが示された。
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