骨は身体を支える骨格としての働きのみならず、ホルモンを分泌する内分泌器官としても重要な働きを担っていることが最近の研究で明らかとなった。中でも骨芽細胞が分泌するオステオカルシン(OC)は、糖・エネルギー代謝の制御に重要な役割を担っており、このOCが脂肪細胞に作用すると、糖・脂質代謝活性化ホルモンであるアディポネクチンの発現を亢進させることと、そこに至るシグナル伝達経路を解明した。 その過程において我々は、高濃度のOCは逆に脂肪細胞におけるアディポネクチンの発現を著しく抑制することを確認し、その原因が脂肪細胞への細胞死誘導であることを明らかにし、その分子メカニズムの一端を解明した。
|