スフィンゴシン-1-リン酸(S1P)は生理活性を持つ脂質メディエーターで、我々はこれまでに骨芽細胞の分化促進作用メカニズムについて報告してきた。本研究では、S1Pによる間葉系幹細胞の骨芽細胞分化促進作用メカニズムについて検討した。特に、骨形成を制御するWntシグナル伝達経路の関与について、β-カテニン依存性と非依存性経路に着目し検討を行った。 その結果、S1Pによるβ-カテニン非依存性経路のリガンドWnt5a分泌増加は、LRP5/6発現増加を引き起こし、結果的にβ-カテニン依存性経路を活性化して骨芽細胞分化が促進することを明らかにした。
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