循環器疾患を持つダウン症者(DS)において、罹患率の高い睡眠呼吸障害(SDB)に着目し、看護サイドでも実施可能な心イベント発症予防のための基礎的情報の確立に重点を置き、研究を遂行した。本研究は、DSにおける循環器疾患増悪予防の第一段階として、慢性心不全患者(HF)において、心イベントの発生に寄与する血管内皮機能とSDBとの関連について検討した。結果、SDBによって引き起こされた低酸素血症の蓄積が血管内皮機能障害に関連していた。夜間も密接にベッドサイドにいる看護師による、睡眠中の低酸素血症に着目した評価は、HFや循環器疾患を持つDSにおいて、循環器疾患増悪予防に寄与できる可能性が示唆された。
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