Haemophils influenzaeは気道常在菌であり,呼吸器感染症の起炎菌として知られる。 キノロン系抗菌薬は本菌に対する有効な治療薬である。キノロン耐性H.influenzaeの出現・拡大を阻止する上で、キノロン低感受性株の出現メカニズムの詳細な解析は重要であるが、明らかでない点が多い。本研究では、検査した全株がキノロン感受性であったが、64株中2株(3.1%)は感受性が低下しており、QRDR内にアミノ酸置換が認められた。キノロン誘導実験では55.2%がキノロン感受性の低下を起こし、34.4%がキノロン耐性を獲得した。またアンピシリン耐性とキノロン感受性低下に関連性が認められた。
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