現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度に予定していたPRC2関連A・B遺伝子における蛋白質機能解析では、変異導入した組換え発現ベクターの作成、および変異蛋白質の発現をWestern Blot解析により確認する工程を終了した。さらに発現させた組換えA・B蛋白質 (野生型/変異型) と組換えPRC2関連蛋白質の結合能を免疫沈降法の実験に進み、結果、野生型と変異型の組換え蛋白質間に差はみられないことが明らかになった。同定された変異がPRC2複合体の結合能に影響を及ぼさないことが証明されたことは、新しい事実であり変異の病原性を考慮する上で有益な情報となる。
さらにWeaver症候群を含めた過成長症候群81家系の全エクソーム解析は、既にサンプル調整、シークエンス、in silicoによる変異情報解析が終了している。各症例は過成長症候群の13既知遺伝子(NSD1, NFIX, EZH2, CDKN1C, KCNQ1, NLRP2, PHLDA2, GPC3, GPC4, OFD1, DIS3L2, PTEN, BMPR1A) の変異検索を行い、結果、14症例でこれらいずれかの遺伝子変異が検出された。抽出されたすべての変異はSanger法により確認されている。
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