我々は、本研究期間中に、下記を達成した。 1.7TMRIにてIVIM解析に最適なDWI撮像パラメータを設定した。 2.高解像度IVIMデータから、一般的に推定可能なIVIMパラメータであるfivim、D*、ADCを高速に推定可能とし、dCBFの計算を可能とした。 3.健常者10例と慢性脳主幹動脈狭窄・閉塞症患者30例のIVIM撮像を達成した。 4.同患者30例の15O-PET撮像を達成した。 作成した各IVIMパラメータマップと15O-PET画像とを画像統計解析ソフトウェアStatistical Parametric Mapping(SPM)を用いて位置合わせを行い、現在比較を行っている。また、慢性脳主幹動脈狭窄・閉塞症患者では、一般的に脳循環代謝評価に用いられているsingle photon emission computed tomographyおよび1.5TMRIも撮像し、これらの精度について学会発表を行った。これらの結果は、今回提案した方法で得られた結果と比較し、国内外の学会および論文で発表する予定である。一方で、IVIM解析に最適な撮像パラメータの設定は達成できたが、撮像時間延長を抑制するため、拡散検出磁場(motion probing gradient:MPG)を3軸と設定した。そのため、DT解析に最低限必要となるMPG6軸での撮像ができず、dCMRO2マップの作成が困難であった。
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