本研究の目的は小児がんを抱える子供をもつ親への長期的影響を見据えた早期からの看護支援を構築するために,小児がんを抱える子供をもつ親が闘病体験を肯定的に意味づける構造を解明することである。小児がんを抱える子供の親199名と慢性疾患を抱える子供の親120名を対象に,心的外傷後成長(PTG)の認知プロセスに重要とされる,中核的信念の揺らぎと反芻がPTGに果たす役割は疾患による違いがあるのかを検討するため,横断的質問紙調査を実施した。小児がんを抱える子供をもつ親に特徴的な意味づけの構造が存在する可能性が明らかとなった。
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