ナノ粒子(直径 100nm 未満であると定義)は、医薬品や歯科分野において有用性は認められている。一方、遺伝毒性や炎症誘発性も報告されているので、安全に使用するためには、適切なリスク評価の必要性が指摘されている。歯学においては、酸化チタンのナノ粒子をグラスアイオノマーセメントに含有させることにより、機械的強さおよび抗菌性が向上することが知られている。今回の研究計画では、酸化チタンの炎症性反応と紫外線照射による細菌数にして解析した。その結果、酸化チタンは炎症反応性タンパク質のCOX-2の発現を増強し、細菌数も減少させる結果が得られた。
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