研究課題/領域番号 |
15H06570
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研究機関 | 文京学院大学 |
研究代表者 |
安藤 千晶 文京学院大学, 保健医療学部, 助教 (60645919)
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研究期間 (年度) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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キーワード | コミュニケーション障害を持つ高齢者 / 疼痛アセスメント / 観察尺度 / 認知症 / せん妄 |
研究実績の概要 |
本研究は中等度-重度認知症高齢者のための痛みケアプログラムを開発することを目的としたものである。本年度は初年度として痛み行動観察尺度【日本語版DOLOPLUS-2】を臨床家が使用しやすいように、測定前の勉強会の資料と小冊子を作成する予定であった。 しかし疼痛を専門とする医師・専門看護師5名との会議において、痛みの種類(急性痛か慢性痛か)で事例で検討をしていく必要が明らかになった。また勉強会の資料として学会誌に投稿し(投稿中)再度整理した結果、痛みの種類別で検討するだけではなくSetting別(病院か在宅か)、対象者別(認知症だけでなく、せん妄患者に適用が可能か)について、事例として再検討を行うことが明らかになった。 現在プレテストとしてがん専門病院の専門看護師2名が試用を行っている。試用によって、対象者(認知症だけではなくせん妄患者に適応可能か、仮に適応可能な場合はせん妄患者の場合は尺度の使用方法がどのように変わるか)と、痛みの種類(急性痛か慢性痛かで使用法が変わるか)について検討を行っている。同時に臨床看護師に試用を依頼する際の注意点についても検討を行っている。 今年度は臨床家に説明する際のパンフレットの作成、各倫理審査委員会への研究計画書の提出を行った後、各研究施設において、①Setting、②疼痛の種類、③患者像、にポイントを絞り事例での検討を実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究遅延の理由は研究方法の変更である。研究開始時は、看護師対象に資料と小冊子を用いて勉強会を開催し、実際に尺度を試用し患者への効果検証を行うことで「中等度-重度認知症高齢者のための痛みケアプログラム」を作成する予定であった。しかし医師・専門看護師5名との会議において、痛みの種類(急性痛か慢性痛か)で事例で検討をしていく必要が明らかになった。また勉強会の資料として学会誌に投稿し(投稿中)再度整理した結果、痛みの種類別で検討するだけではなくSetting別(病院か在宅か)、対象者別(認知症だけでなく、せん妄患者に適用が可能か)について、事例として再検討を行うことが明らかになった。以上のことにより、研究デザインの再検討、研究計画書の再作成が必要となったことが原因と考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
6月に日本語版DOLOPLUS-2のパンフレット作成(構成-原案作成)、7月に印刷業者に依頼、8月にはパンフレットを作成する。研究計画書は研究予定施設(2施設を予定)と文京学院大学の研究倫理審査委員会に、6月に提出する。8月より各施設において臨床家への勉強会を開催しデータ収集は8月半ばより開始する予定である。なお研究方法は事例検討とする。
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