• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実績報告書

アルツハイマー病発症機序の解明を目指す神経細胞特異的解析手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15H06587
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

渡部 博貴  慶應義塾大学, 医学部, 特任講師 (30422413)

研究期間 (年度) 2015-08-28 – 2017-03-31
キーワードアルツハイマー病
研究実績の概要

アルツハイマー病発症初期に病理像が出現する成体マウス脳の嗅内野と海馬における神経細胞を単離する手技を検討する。申請者は昨年まで在籍していた留学先にて、海馬CA1錐体神経細胞の単離法はマニュアルで確立していた。本研究では、嗅内野の第2/3層の神経細胞を単離するための以下の準備を行った。
実体顕微鏡下で嗅内野の第2/3層は目視で確認が出来ないため、蛍光標識の逆行性トレーサーを海馬領域へインジェクションすることを考えており、そのための試薬の購入と手技の習得を行った。
次に、脳組織からの神経細胞単離法を検討した。保有機器の問題もあり、単離法は大きくプロトコールを変更した。野生型成体マウス脳組織を取り出し、Tissue Chopperにて約500μm厚さのスライス片を調製し、実体顕微鏡下で嗅内野第2/3層付近を微小切除し、酵素処理を行った。神経突起を含む分散した神経細胞を得ることが出来たため、これらの単一神経細胞をマイクロピペットで拾い、単一神経細胞cDNAライブラリーの調製を行った。これらのcDNAライブラリーを用いてRT-PCRを行ったところ、嗅内野の第2/3層特異的なマーカー遺伝子の発現を確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究室での保有機器の使用目的などが異なることもあって、以前の研究室で用いたプロトコールが適用できなかったため、新たなプロトコールを試す事が必要になった。さらに、遺伝子改変マウスを飼養するための学内申請書の承認が遅れている。

今後の研究の推進方策

逆行性トレーサーを用いて、野生型成体マウスの嗅内野第2/3層を蛍光ラベルし、海馬へ投射する嗅内野神経細胞の単離法を確立する。その後、単一神経細胞からRNAプロファイリング手法の確立を行う。以上の手技を用いて、アルツハイマー病モデルマウスでの海馬、及び嗅内野の神経細胞の細胞特異的プロファイリング、或いはトランスクリプトーム解析を行いたい。

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi