日本を含む先進国では早産低出生体重児が増加している。早産児では造血ホルモンであるエリスロポエチン(EPO)の不足した未熟児貧血を起こす。早産児でなぜEPOが欠乏するかは不明であった。また、早産児の貧血が成長後にどのようにして改善するかは知られていなかった。 本研究では、未熟児貧血の原因が腎尿細管機能の未熟性にあることを解明した。本研究により、尿細管機能を向上させるか、腎酸素濃度を低下させることで未熟児貧血が改善することが明らかになった。 さらに、早産児が思春期に腎臓の低酸素によるEPO産生過剰性多血症を発症することも初めて報告した。
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