研究課題/領域番号 |
15H06593
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
近藤 崇弘 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任助教 (70759886)
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研究期間 (年度) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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キーワード | 霊長類 / リハビリテーション / 脊髄損傷 / コモンマーモセット |
研究実績の概要 |
歩行訓練療法の効果検証:申請者はこれまでにマーモセットにおける二足歩行訓練法を開発していたが、実際に脊髄損傷モデルマーモセットを用いて、その効果の検証を行った。第11胸髄圧挫手術(250kdyn)を施行し、下肢筋群の萎縮が顕著となる損傷後2週後から3週間、treadmill歩行訓練を実施し、経時的にハイスピードカメラ画像解析による四肢随意運動の運動機能評価を行ったところ、歩行訓練群(N=2)では非訓練群(N=2)に比べ下肢を高く挙上させ、床から遊脚させリズミックに歩行することがわかった。さらに電気生理学的機能評価では、歩行訓練群では脳と腰髄運動神経間の神経接続が保持されることがわかった。次年度はこの歩行訓練療法と、LOTUS治療法を併用させる。 LOTUS投与方法の確立:損傷部にLOTUSを長期間投与する手法として、申請者はアデノ随伴ウイルス(AAV)を用いてLOTUSを持続的にする方法を選び、LOTUS発現AAVを作製した。まずはこのAAVが脊髄でLOTUSを発現させるか確認するために、LOTUS-AAVをラットの脊髄に注入し、感染期間として1週間及び4週間待ち実験殺を行った。今後、ウェスタンブロットにより両者の発現量を比較する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
LOTUS投与方法の検証、及び歩行訓練の効果の検証をほぼ予定通りに進行し、次に実際に動物にLOUTS-AAVを投与しをその効果を検証する段階にあるため。
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今後の研究の推進方策 |
計画は概ね予定通りに遂行されているため、次年度も計画に沿って進めていく。まずは、LOTUSを十分発現することを確認した後にそのAAVを用いて、実際に脊髄損傷モデルラットによる治療効果の確認及び投与量の最適化を行う。次に、マーモセットにおいてもその効果を検証した後、平成27年度に確立した歩行訓練療法との併用療法を行う。
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