申請者は大脳皮質基底核変性症(CBD)の原因遺伝子を単離可能と思われる遺伝性CBD家系を見出した。世界的に見ても、CBDの姉妹発症例は稀である。父親も同様の症状を呈していた。家族性の単一遺伝子変異によって発症していると推定し、平成27年度は本家系の患者・家族を調査し、詳細な家系図・神経学的所見・画像解析・遺伝子採血を8名で施行した。そのうち発症者2名と非発症者2名のDNAを用い、次世代シーケンサーを用いエクソーム解析(ヒトゲノムのタンパク質コーティング領域であるエクソン部分の高速塩基配列決定を行う解析)を行った。平成28年度はデータ解析を行い、候補遺伝子の絞り込みを行った。
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