脊椎動物の免疫系に存在する蛋白質である抗体は、「異物(抗原)」に対して高い特異性を持ち、生体防御機構を担っている。医薬品を始めとしたその応用範囲の広さから、抗体は単に医学・生物学のみでなく、薬学・工学等の分野でも重要な分子となっている。近年、その応用範囲の広さから、抗体の分子設計が近年注目を集めている。本研究では、立体構造が既知の蛋白質複合体を用いて、データベース解析及び分子シミュレーションにより、蛋白質設計のための新たな知見を得た。さらに、アミノ酸配列からの抗体設計を実現するために、抗体及び抗体-抗原複合体の立体構造モデリング手法の高度化を行なった。
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