多面体の直径と単体法の計算量について研究を行なった.特に,次元と面の数をパラメータとして多面体の直径の上界を求める方法について研究を行なった.直径の良い上界を見つける問題は多面体理論の主要な研究課題の1つであるが,4次元以上の場合についてはあまり進展がないままであった.本研究では高次元の多面体を対象として直径の上界を (i) 計算機を利用して数値的に改善する方法,(ii) 新しい証明方針によって理論的に改善する方法,の2つを提案した.実際,これらの方法によって,直径の上界を改善することに成功した.
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