研究課題/領域番号 |
15H06674
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
松下 宗洋 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 助手 (20758594)
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研究期間 (年度) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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キーワード | 公衆衛生 / ポピュレーション戦略 / 行動科学 / インセンティブ / 混合研究法 |
研究実績の概要 |
近年、集団レベルの健康づくりを目的としたインセンティブ制度に注目が集まっている。しかし、健康づくりインセンティブ制度が集団レベルの健康づくりに与える影響や、インセンティブ制度の利用状況に関する研究はない。そこで本研究は、先進的に健康づくりインセンティブ制度を実施する静岡県を対象に、1)健康づくりインセンティブ制度の利用状況・認知状況とその関連要因を明らかにすること、2)健康づくりインセンティブ制度の地域集団レベルの健康づくり効果の検討を目的に行った。 1)健康づくりインセンティブ制度の利用状況・認知状況とその関連要因の検討 静岡県全体の成人以上を対象に行われた調査の既存データを二次利用し、静岡県において健康づくりインセンティブ制度を実施する市町在住者における健康づくりインセンティブ制度の認知状況とその関連要因を検討した。その結果、健康づくりインセンティブ制度の認知度は25.6%と低く、本制度の重点対象者である良好な生活習慣を獲得できていない者の認知度は低い関連が認められた。また健康づくりインセンティブ制度の利用者数を把握したところ、利用者数が少ないことが明らかとなった。 2)健康づくりインセンティブ制度の地域集団レベルの健康づくり効果の検討 地域集団レベルの健康づくりに影響を与えるほど、静岡県における健康づくりインセンティブ制度の利用者数は多くないことから、現時点では地域集団レベルの健康づくりへの影響の検討を見送った。 2年次では健康づくりインセンティブ制度の利用者拡大を目的に、健康づくりインセンティブ制度を実施する市町在住者に対しインタビュー調査を実施し、初年度の研究成果との結果を基に健康づくりインセンティブ制度の改善の提案を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
地域集団レベルの健康づくりに影響を与えるほど、静岡県における健康づくりインセンティブ制度の利用者数は多くないことから、現時点では地域集団レベルの健康づくりへの影響の検討を見送った。しかし静岡県との連携は十分に行われていることから、既存データの利用も行えたためスムーズに研究遂行ができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は健康づくりインセンティブ制度を実施している市町在住者に対するインタビュー調査を行う。既に協力体制を築いた自治体があることから、円滑な研究推進が可能である。
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