研究課題
本研究課題では、イザドラ・ダンカンと交流のあった日本人舞踊家3人、川上貞奴、花子、伊藤道郎に焦点をあて、彼らがいかに「日本のイメージ」を披露し、それがどのように欧米諸国で評価され受容されていたのか解明することを目的とした。前年度は川上貞奴と花子の2人に重点をおいたため、本年度は主に伊藤道郎に焦点をあて研究を遂行した。本年度の研究成果としては、以下の3点が挙げられる。①主に海外(アメリカ、フランス、デンマーク)の図書館、資料館に所蔵されている一次史料、新聞記事、雑誌記事などを閲覧収集し調査分析することができた。②上記に加え、伊藤道郎の末裔からの史料提供等の協力を得て、伊藤道郎のアメリカでの公演活動について詳細に調査研究できた。また研究結果を「伊藤道郎のアメリカにおける舞踊活動―ロサンゼルスでの活動を中心に―」と題してWASEDA RILAS JOURNAL 4号に論文執筆し、日本をテーマに創作した作品がアメリカ(とりわけロサンゼルス)でどのように評価、受容されていたのかについて明確にした。③研究の集大成として、これまで詳細に解明されていなかったイザドラ・ダンカンと3人の日本人舞踊家との接点、影響関係、さらに日本人舞踊家の欧米諸国での受容について明確にし、アメリカのポモナカレッジで開催された国際学会(The Congress on Research in Danceと Society of Dance History ScholarsのJoint Conference)で Isadora Duncan and the Japanese Performers: Sada Yacco, Hanako and Michio Itoと題し、イザドラ・ダンカンと日本人舞踊家の接点と影響関係について東西の邂逅という観点も交えて研究発表を行った。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 謝辞記載あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)
Polish Institute of World Art Studies & Tako Publishing House
巻: なし ページ: 未定
多元文化
巻: 6 ページ: 89-111
WASEDA RILAS JOURNAL
巻: 4 ページ: 213-224
Cambridge University Press (Congress on Research in Dance Conference Proceeding)
巻: Volume 2016 ページ: 436-442
https://doi.org/10.1017/cor.2016.58