研究実績の概要 |
本研究課題は、権威主義体制の選挙に関する理論を構築し、その経験的含意について、(1)選挙不正の程度と(2)選挙制度選択という選挙設計に関するパート、そして(3)選挙景気循環と(4)選挙後政治紛争という選挙の政治経済的帰結のパートのそれぞれに着目して、実証分析をおこなうものである。 選挙不正の分析に関しては、論文が完成し、現在英語政治学主要雑誌で査読に付されている。また、単著の一章の分析として含めるための準備として、多国間データの拡張を完了し、現在再分析をおこなっている。選挙制度選択の分析に関しては、ワーキング・ペーパーをMPSA, APSA, SPSA, University of Houston, Graduate Institute of Genevaといった海外の研究会・学会で報告し、受けたコメントをもとに改訂をおこなっている。コメントを反映させ次第、英語の政治学主要雑誌に投稿する予定である。 選挙景気循環のペーパーは、EPSAなどの学会・研究会で報告した。また、今年6月にはEuropean University Instituteの研究会で招聘報告をおこなう予定である。コメントを踏まえた改訂をおこない次第、英文査読誌に投稿する。最後に、選挙後政治紛争の分析は、Pippa Norrisらが編集したContentious Elections (Routledge, 2015)所収の論文として出版された。
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