英国の看護業務は日本同様に法律上細かい規定がなく、介護福祉系施設でも少人数である。そのため、看護師が生活支援業務のグレーゾーンを含めた広範囲の業務をこなすことは不可能であると看護師のみならず他職種からも認識され、看護師は看護師独自の業務を優先し仕事を遂行している。さらに看護師は生活支援から医療的支援といった幅広い視点から対象理解ができるため、英国の介護福祉系施設では、コーディネーターとしての役割を期待され、実際に担っている。その基礎が英国のIPEにおける各専門職の役割理解にあると言え、今般の日本の医療福祉系専門職の養成課程および卒後・継続教育に不足している部分であり、課題とするべき点である。
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