本研究は盲導犬使用と身体活動量の多さの因果関係を明らかにすることを目的としている。盲導犬を新規に貸与される者(盲導犬ユーザー)および盲導犬と生活していない視覚障がい者(非ユーザー)の活動量を1年間収集し比較した。 ここでは現時点で得られているデータを報告する。調査より盲導犬ユーザー群では盲導犬導入前後で活動強度2メッツに有意差が認められ、導入後の方が同活動強度の運動時間が増加していることが示された。一方、非ユーザー群では座って安静にしている状態の活動強度を示す1メッツが有意に増加していた。以上の結果は、盲導犬の導入により視覚障がい者の身体活動量が増加することを示唆するものである。
|