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2016 年度 実績報告書

血液型抗原Lewis yによる口腔扁平上皮癌の制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 15H06712
研究機関愛知学院大学

研究代表者

浜村 和紀  愛知学院大学, 歯学部, 准教授 (00422767)

研究期間 (年度) 2015-08-28 – 2017-03-31
キーワード口腔扁平上皮癌 / 血液型抗原 / Lewis y / 糖タンパク質
研究実績の概要

口腔扁平上皮癌細胞株HSC-3-34に発現しているフコシルトランスフェラーゼ(fut1)をmiR RNAiを用いてノックダウンして、Lewis yがノックダウンされた細胞株(Lewis y-)とコントロール細胞株(Lewis y+)におけるEGF(2.5 ng/ml)刺激後の細胞形態を検討した。その結果、興味深いことにLewis yのノックダウンによって、EGF刺激後、突起を伸ばしていた細胞が丸くなり、中には浮遊する細胞も多く認められるようになった。また、EGF刺激後の細胞接着能に深く関係するFocal adhesion kinase (FAK)およびpaxillinのチロシンリン酸化レベルを検討した結果、Lewis y+細胞と比較して、Lewis y-細胞の方が、どちらの分子のリン酸化も抑制されることが明らかになった。
次に、Lewis y発現による細胞接着能への影響を細胞接着解析システム(RT-CESシステム)を用いて解析した。その結果、Lewis y+細胞の方がコラーゲンタイプIあるいはフィブロネクティンへの接着能は強かった。また、細胞接着時に上昇するpaxillinのチロシンリン酸化レベルが、Lewis y-細胞では抑制された。
以上の結果より、口腔扁平上皮癌細胞はLewis yの発現が低下することで、EGF刺激により剥がれやすくなり、また、細胞外マトリックスへの接着能がむしろ低下することが示された。このことより、癌細胞がより異なる部位へ移動しやすい環境をLewis yの発現低下が作り上げ、癌細胞の悪性形質増強の一端を担っている可能性が示唆された。

現在までの達成度 (段落)

28年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

28年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 糖鎖修飾による癌の悪性形質制御機構2016

    • 著者名/発表者名
      浜村 和紀、古川 鋼一、戸苅 彰史
    • 雑誌名

      口腔組織培養学会誌

      巻: 25巻 ページ: 9~17

    • 査読あり
  • [学会発表] 血液型抗原Lewis yによる口腔扁平上皮癌の悪性形質制御機構2016

    • 著者名/発表者名
      浜村 和紀、戸苅 彰史
    • 学会等名
      第58回歯科基礎医学会学術大会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター(北海道札幌市)
    • 年月日
      2016-08-24 – 2016-08-26

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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