研究課題
研究活動スタート支援
本研究では、従来の文学における「子ども」像研究では着目されることが少なかった「障がい児」描写とその文学的意義について、シュティフターの『電気石』(1853)、シュトルムの『白馬の騎手』(1888)を中心に考察した。主な成果は、障がい児描写に内包される不可思議で神聖な特徴がロマン派的子ども像と重なり合うこと、また同時代の社会不安が彼らに投影されていることを検証し、それらが作品内全体の多層性を生み出していることを再評価したことである。
人文学、ドイツ文学