本研究の目的は、1.評価に基づく給与制度はどのような手続きを経て制定がされるのか、2.給与制度はどのような仕組みであるのか、3.評価結果と給与制度とはいかに結合されているのか、である。 1.制度制定プロセスは、学区側と教員組合側との団体交渉での両者の合意に基づいて決定するという手続きであった。2.給与制度は2種類ある。1つは従来の学歴資格と経験年数に基づく給与制度である。もう一つは、評価に基づく給与制度ある。9割の教員は後者に位置している。3.評価制度は主として①児童・生徒の学力、②専門職性、③市場、④教員評価から構成されている。各項目の評価結果に応じて給与額を決定する仕組みであった。
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