研究課題
臨床検体のCGH法解析から明らかになったFGF9・MAP3K10・AKT2遺伝子について、それぞれ耐性化への関与を調べたところ、FGF9とAKT2については強制発現株でEGFR阻害剤への耐性化への関与が疑われ、それぞれFGFR阻害剤とPI3K阻害剤で耐性化が解除された。MAP3K10については耐性化は認められなかった。FGF9については顕著な差が認められたため、nude mouseを用いてin vivoでも検証したところ、in vivoでも同様の耐性ならびにFGFR阻害剤併用の有効性が認められた。さらにFGFRシグナルは血管新生への関与も報告されているが、FGF9強制発現株では血管新生についても増強が認められ、FGFR阻害剤による血管新生の抑制も確認できた。AKT2の関与について22例の進行膵癌の針生検検体で免疫染色を行ったところ、高発現の患者のほうがerlotinibの効果が悪く、PFSもOSも短い傾向にあった。以上よりEGFR阻害剤の耐性について大腸癌・膵癌でFGFRシグナルとPI3Kシグナルの関与、ならびにそれぞれの阻害剤併用による有用性が示唆された。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 6件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 6件) 学会発表 (5件)
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