本研究は日本における重度の精神障がい者がアウトリーチ支援を継続して受けることによって獲得した、地域の中での回復過程を明らかにし、その回復過程を支える看護師の役割を明らかにすることを目的とした。日本のACTプログラムを実践している施設で、ACTの支援を受け10年以上入院を利用することなく地域生活を維持できているケースの記録の分析やスタッフへのインタビューを行った。その結果、回復に必要なのは薬やマンパワーではなく、人と調和する力を身につけることであり、看護師の役割は職種に固執することなく、利用者との関係性で決まっていくものだと捉えることができた。
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