研究課題/領域番号 |
15H06779
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研究機関 | 武庫川女子大学 |
研究代表者 |
秋山 正子 武庫川女子大学, 看護学部, 助教 (80757998)
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研究期間 (年度) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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キーワード | 看護学 / 医療・福祉 / 在宅看護 / 訪問看護 / 終末期看護 / がん / 終末認識 / 在宅看取り |
研究実績の概要 |
【具体的内容】 (1)関連文献を検討すると共に、日本看護科学学会、エンドオブライフケアの国際セミナー、EAFONSに参加し、最新の情報を収集した。(2)研究者が過去に作成した尺度について、訪問看護師にも適用できるよう検討し一部修正した。(3)看取りケア尺度を作成した研究者らに尺度使用の承諾を得て訪問看護師にも適用できるよう検討し一部修正すると共に、尺度の使用方法や国内外の終末期看護についての講義を受けた。(4)兵庫県下503か所の訪問看護センターの管理者に研究協力の依頼を郵送にて行ない、127か所から返信があり、98か所の承諾を得た。うち6か所は、依頼の返信と共に質問紙の回答も得た。(5)平成28年4月28日、92か所の訪問看護ステーションに依頼文・研究説明書・質問紙を484部郵送した。 【意義・重要性】 わが国では、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になる2025年を前に、国民一人一人が住み慣れた地域で安心して生活を継続し、人生の最期を迎えることができる環境を整備していくことが喫緊の課題となっている。なかでも、在宅がん療養者の人生の最終段階における医療は特に重要な課題であり、そのなかで主要な役割を担う訪問看護師を対象に研究を行なう意義が大きい。 在宅終末期がん看護において療養者と訪問看護師との関係性に焦点を当て、終末認識文脈についての研究を行なうことが有用であり、今回独自に、訪問看護に「死のアウェアネス理論」の視点を取り入れることで、わが国の在宅看取りの質向上に貢献できると考えた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初は予備調査を行なったうえで質問紙を作成し本調査を実施する予定であったが、文献検討において本研究の一部で使用可能な尺度が開発されていることが判明したため、その尺度を開発した研究者に助言を得ながら質問紙を作成することができた。 本調査実施の当初予定は平成28年6~8月であったが、既に初回の発送を4月に実施することができた。平成28年度内に学会発表を行なうためには6月もしくは9月に抄録を完成させる必要があるため、予定をやや早めた。 以上のことから、計画より2か月早めに本調査を開始できており、おおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
今後は対象者数を増やすため、依頼に返信のなかった訪問看護ステーション管理者に再度往復はがきを使用して打診し2回目の質問紙発送を行なう予定である。 また、学会発表や論文投稿に向けて再度先行文献を精査・整理する必要があり、文献整理ソフトの導入を検討している。 今年度中に行なう学会発表は、日本看護科学会学術集会またはEAFONSを予定している。初回調査の返信締切は5月20日としており、得られたデータの質や量により検討する予定である。
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