社会的孤立高齢者の特性を明らかにし、支援方策を検討する。65歳以上の者422人を対象に質問紙調査を実施した。社会的孤立について操作的に定義し、非孤立群との比較を行い、併せて要因分析を行った。71%を有効回答とした。社会的孤立者は22%であった。主観的健康感、ADL、IADL、うつ傾向、町会への未加入において、有意な差を認めた。要因分析では社会的孤立者の方がADLの低い確率が4.1倍、IADL能力の低い確率が2.1倍、うつ傾向の確率が2.8倍、町会未入会の確率が2.8倍であった。社会的孤立高齢者の把握には、町会への加入記録などを手がかりに、アウトリーチ活動を展開することが有用である。
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