研究課題/領域番号 |
15H06787
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研究機関 | 川崎医療福祉大学 |
研究代表者 |
中瀬 雄大 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 助教 (30758826)
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研究期間 (年度) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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キーワード | コミュニケーション / 同調傾向 / 音声 / パラ言語 / 模擬患者 |
研究実績の概要 |
今年度は実験環境の整備に注力した。 本研究では実験の性質上、静謐な環境が必要であるが、周辺環境の雑音が問題となったこと、また予定していた実験室の音の反響が強くデータへの影響が懸念されたこともあり、実験環境を整えるために時間を要した。これらの問題は実験室の変更と、人の少ない時間帯に実験を行うよう調整することでクリアした。 また、実験計画の見直しも行った。当初の実験計画では「両者ともマスク着用」、「いずれか1名がマスクを着用」、「両者ともにマスクを着用」の3群を比較することを検討していたが、「両者ともマスク着用」という施行は行わないこととした。以下に理由を述べるが、まずいずれの群に同調傾向が強く表れているかという絶対的な指標はない。そのため、本研究では各音声パラメータの変化を追うだけでなく、相関係数を同調傾向の指標として用いる点に新規性を見出した。具体的には、対話を30秒ごとに区切り、その区間ごとに相関係数を算出して相関係数の時間的変化を追っていく。つまり、相関係数の時間的変化を3群間で比較することとなり、比較が難しいという問題が生じた。よって、一対比較できるよう実験条件の変更を検討した。本研究は、患者-看護師間コミュニケーションにおける同調傾向の発生という点から着想している。患者と看護師の両者ともにマスクを着用してコミュニケーションを行うということは特異的な状況であり、一般的には医療者はマスクを着用しており患者はマスク非着用、もしくは両者ともにマスクを着用していないということが多く、「両者ともマスク着用」は施行しないこととした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究では実験の性質上、静謐な環境が必要であるが、周辺環境の雑音が問題となったこと、また予定していた実験室の音の反響が強くデータへの影響が懸念されたこともあり、実験環境を整えるのに時間を要した。これらの問題は実験室の変更と、人の少ない時間帯に実験を行うよう調整することでクリアした。 また、実験計画の見直しも行い、「両者ともマスク着用」という施行は行わないこととした。その理由として、まずいずれの群に同調傾向が強く表れているかという絶対的な指標はない。そこで本研究では、相関係数を同調傾向の指標として用いた。具体的には、対話を30秒ごとに区切り、その区間ごとに相関係数を算出して相関係数の時間的変化を追っていく。しかし、相関係数の時間的変化を3群間で比較することは難しいため、一対比較できるよう実験条件の変更を検討した。本研究は、患者-看護師間コミュニケーションにおける同調傾向の発生という点から着想している。患者と看護師の両者ともにマスクを着用してコミュニケーションを行うということは特異的な状況であり、一般的には医療者はマスクを着用しており患者はマスク非着用、もしくは両者ともにマスクを着用していないということが多く、「両者ともマスク着用」は施行しないこととした。
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今後の研究の推進方策 |
実験室の変更を行い、実験手順の見直しを行ったため、早急にプレテストを行い実験手順の微調整を行っていく。その後は、サンプル数を精力的に増やし、9月を目処に予定サンプル数分のデータを獲得ことと並行して音声データの分析を行う。速やかに統計処理、考察を行い、得られた結果の一部をとりまとめて学会発表を行っていく。
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