国が社会的養護児童の里親による家庭的養護を推進している現状に注目し、本研究では、その里親子が生活する市町村の母子保健分野で活動する行政保健師の里親支援能力を高める教育プログラムを開発することを目的とした。プログラムを「里親現状」「里親制度」「母子保健利用時里親調査」「里親の声」「保健師の声」「グループワーク」の構成で作成し、4つの市で実施し、教育前後及び3~5か月後の3回のアンケート調査による回答を得て分析した。その結果、全ての項目評価が8点(満点10)を超え、特に「里親制度9.5」「里親の声9.2」「里親現状9.2」の評価が高く、保健師に対する里親に関する教育の必要性が高いことが示唆された。
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