水納島方言は琉球語の中でも極めて危機的な状況にある言語であるが、その調査・研究はごくわずかであった。本研究は水納島方言の動詞と形容詞の包括的な文法記述とテキストの作成を行うものである。 本年度(H27)は、計6回の臨地調査(宮古島高野、多良間島)を実施し、形容詞の活用に関する項目を中心に言語調査を行った。調査には宮古島高野で1名、多良間島で1名の話者の方の協力を得ることができた。 また年度末には研究成果の中間報告として研究会発表を行った(2016.3.18 於琉球大学)。出席者の方々より有益なコメントを数多くいただき、今後の課題も明らかにすることができた。同発表の内容は補足調査および追加発表を行ったうえで次年度(H28)の早い段階で論文化する予定である。
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