2015年9月14日に連星ブラックホール合体からの重力波が世界で始めて観測された。アインシュタインが重力波の存在を理論的に予言してから約100年後の出来事である。これにより、重力波天文学に対する研究が益々重要になってきている。 本研究は、連星ブラックホール合体に引き続いて観測が期待されている連星中性子星合体からの重力波を用いて、中性子星の様々な情報を引き出すことを主眼に行われた。 得られた成果の一例を紹介する:数値相対論を用いて、得られる重力波の特徴的振動数と中性子星の物理量の間の普遍的相関関係を発見した。 さらにそれを用いて、観測される重力波から中性子星の半径や状態方程式を決める方法を構築した。
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