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2016 年度 実績報告書

新規酵素様糖脂質MPIaseの合成と膜タンパク質膜挿入活性の作用機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 15H06844
研究機関公益財団法人サントリー生命科学財団

研究代表者

藤川 紘樹  公益財団法人サントリー生命科学財団, 生物有機科学研究所・構造生命科学研究部, 研究員 (50755874)

研究期間 (年度) 2015-08-28 – 2017-03-31
キーワード糖脂質 / 膜タンパク質
研究実績の概要

本年度は、適切に保護された単糖ユニット(グルコサミンアクセプター、グルコースドナー、フコサミンドナー)を連結し、糖鎖伸長やGlcNAc6位のAc基修飾に対応した3糖ユニットを合成した。得られた3糖をリン酸化し、ジアシルグリセロールとBn基を持ったホスホロアミダイト試薬と反応させることで、MPIaseの最小単位である3糖ピロリン脂質の合成を達成した。合成したGlcNAc6位にAc基を持つ3糖ピロリン脂質とAc基を持たない3糖ピロリン脂質を膜タンパク質膜挿入活性試験に供したところ、GlcNAc6位にAc基を持つ3糖ピロリン脂質は、天然のMPIaseの4分の1程度の活性を示したのに対して、Ac基を持たない3糖ピロリン脂質はほとんど活性を示さない結果となった。合成した3糖ピロリン脂質を用いる事で、膜タンパク質膜挿入活性には、ある程度の糖鎖長とGlcNAc6位のAc基が重要である事が明らかとなった。また、膜タンパク質膜挿入活性試験の反応液に3糖ピロリン脂質を加えた場合も、膜挿入活性が見られた。このことは、MPIaseの糖鎖部がリボソームで合成されたタンパク質と溶液中で反応し、タンパク質の凝集を抑制するシャペロン様の効果を発揮することで、膜タンパク質の膜挿入に寄与していることを示唆している。今後、より長い糖鎖を持つMPIaseやカルボン酸、リン酸、Ac基などを改変したMPIase類縁体を合成し、MPIaseの構造と膜タンパク質膜挿入活性の相関を検証していく予定である。

現在までの達成度 (段落)

28年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

28年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2017 2016

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] 大腸菌膜タンパク質の膜挿入機構解明に向けた糖脂質MPIase部分構造の合成2017

    • 著者名/発表者名
      藤川紘樹、西山賢一、島本啓子
    • 学会等名
      日本農芸化学会
    • 発表場所
      京都女子大学
    • 年月日
      2017-03-17 – 2017-03-20
  • [学会発表] 大腸菌膜タンパク質挿入機構解明を目的とした糖脂質MPIase部分構造の合成2016

    • 著者名/発表者名
      藤川紘樹、永瀬良平、丹羽晶子、土屋聡、下田綾乃、西山賢一、島本啓子
    • 学会等名
      FCCAグライコサイエンス若手の会
    • 発表場所
      東海大学 湘南キャンパス
    • 年月日
      2016-10-22 – 2016-10-22
  • [学会発表] 大腸菌膜タンパク質挿入機構解明を目指した糖脂質MPIase部分構造の合成2016

    • 著者名/発表者名
      藤川紘樹、永瀬良平、丹羽晶子、土屋聡、下田綾乃、西山賢一、島本啓子
    • 学会等名
      日本糖質学会
    • 発表場所
      高知市文化プラザ かるぽーと
    • 年月日
      2016-09-01 – 2016-09-03
  • [学会発表] 大腸菌の膜タンパク質挿入に関わる糖脂質MPIase部分構造の合成2016

    • 著者名/発表者名
      藤川紘樹、永瀬良平、島本啓子
    • 学会等名
      新学術領域研究「中分子戦略」第2回若手シンポジウム
    • 発表場所
      国民宿舎ニュー砂丘荘
    • 年月日
      2016-08-19 – 2016-08-20

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公開日: 2018-01-16  

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