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2015 年度 実績報告書

スリングエクササイズによる大腰筋の変化が疾走能力に与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 15H06894
研究機関独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター

研究代表者

吉本 隆哉  独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, その他部局等, 研究員 (20756465)

研究期間 (年度) 2015-08-28 – 2017-03-31
キーワードスプリントパフォーマンス / 腸腰筋 / 腸骨筋 / 関節トルク
研究実績の概要

我が国の100m走の日本記録は、17年前に10秒00が記録されてから長い間更新されていない。そのようなことから、日本人選手と9秒台の記録を持つ選手との差について、さまざまな視点から検討が行われており、近年、両選手の大きな差の一つとして、大腰筋が注目されている。大腰筋は、体幹部と下肢をつなぐ唯一の筋であり、横断的研究において、短距離疾走能力の高い選手ほど、大腰筋が大きいことが示されている。競技スポーツ現場では、大腰筋の力発揮能力の増大を目的としてスリングエクササイズが実施されている。一方で、そのトレーニングが大腰筋の筋形態および筋機能が増大させるという報告は見当たらず、疾走能力に与える影響についても検討されていない。それらのことを明らかにすることができれば、我が国の陸上競技短距離走の競技力向上の底上げに寄与し、有用なトレーニング処方を提案できる可能性がある。そこで本研究は、スリングエクササイズによる大腰筋の筋形態および股関節屈曲筋力の変化が疾走能力に与える影響を明らかにすることを目的とした。
被検者は,大学男子短距離選手21名とした.本研究では、スリングエクササイズを週3回の頻度で12週間連続して実施した。被検者には、足部を専用のベルトにかけ、宙吊りの状態から股関節と膝関節を屈曲し、踵にタッチする動作を10回3セット行わせた。スリングエクササイズ中の負荷は、自重負荷を用いて実施した。測定項目は,大腰筋筋断面積,等尺性および等速性股関節屈曲トルクおよび疾走パフォーマンスであった.
スリングエクササイズによるトレーニングの結果,大腰筋筋断面積および等尺性および等速性股関節屈曲トルクおよびスプリントパフォーマンスに改善がみられた.
以上のことから,スリングエクササイズによるトレーニングは股関節屈曲筋群を改善させ,疾走能力を向上させうることが明らかとなった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初予定した研究計画が,おおむね達成できているため.

今後の研究の推進方策

平成27年度において,トレーニング群の結果を取得することができたため,平成28年度はコントロール群の結果について取得することとする.また,トレーニング群においても分析中の項目があるため,平成28年度中にすべての分析項目について解析を行う.

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公開日: 2017-01-06  

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