X線天文衛星「ひとみ」(ASTRO-H)の開発試験、打ち上げ、軌道上における運用に携わり、世界で初めてX線マイクロカロリメータによる天体観測を実現した。また時刻較正を主導し50 μs以下の優れた相対時刻精度をもつことを示した。 残念ながら2016年3月に衛星を喪失し、本研究で計画していたブラックホール天体の観測を行うには至らなかったものの、代替として「すざく」衛星のデータアーカイブを用いた系統的なブラックホール天体の解析を進めている。これにともない、X線時刻精度劣化を発見し、原因究明を行った。補正を施すことで、180 msまで劣化していた精度を1 ms程度まで改善できることを示した。
|