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2016 年度 実績報告書

微生物電解セルにおけるCO2からの有用物質生産メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 15H06906
研究機関国立研究開発法人海洋研究開発機構

研究代表者

石井 俊一  国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海底資源研究開発センター, 研究員 (10556913)

研究期間 (年度) 2015-08-28 – 2017-03-31
キーワード微生物電解セル / 微生物電気合成 / メタン生成 / Methanobacterium / Geoalkalibacter
研究実績の概要

昨年度に引き続き、電極上でCO2を固定しメタンを生成する微生物電解セルから、微生物電気合成を行う陰極上のバイオフィルム、電極還元反応を行う陽極上のバイオフィルム、そして電極による電子授受反応と直接的には関係しない浮遊微生物のサンプリングを行った。2器の微生物電解セルから、経時的に4回のサンプリングを行い、DNAを抽出した。
まず16S rRNAを用いた微生物群集構造解析により、群集構造の変遷を追った所、経時変化は見られるものの、リアクター中の異なる位置(陰極、陽極、浮遊微生物)には、それぞれ特定のグループに属する微生物群が存在する事が分かった。CO2と電子からメタンを電気合成している陰極バイオフィルムにはEuryarchaeota門、有機物から電子を取り出し電極に供与している陽極バイオフィルムにはDeltaproteobacteria綱、そして浮遊微生物群にはGammaproteobacteria綱が優占化していた。
これらの微生物群の代謝機能を知るため、メタゲノムシーケンスを行った。その結果、合計で31種の構成微生物の高品位なドラフトゲノムを抽出する事に成功し、それぞれの微生物の代謝機能を推定した。陰極には、MethanobacteriumとMethanocalculusの二種の微生物が見られ、どちらも水素とCO2からメタンを作ると考えられた。これは、陰極上に分泌型のヒドロゲナーゼが吸着し水素が作られ、その水素を用いてCO2が還元された事を示唆している。陽極には、Geoalkalibacterが優占化しており、電極還元反応を担うマルチヘム外膜シトクロームCを多数保有している事が分かった。浮遊菌からはMarinobacteriumやThioalbusなどが見られ、それらは海水性の炭化水素資化菌である事が示唆された。

現在までの達成度 (段落)

28年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

28年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 電気産生微生物群集における電極の酸化還元電位の変化に対する多様な遺伝子発現応答2016

    • 著者名/発表者名
      石井俊一
    • 学会等名
      微生物生態学会
    • 発表場所
      横須賀市文化会館(神奈川県横須賀市)
    • 年月日
      2016-10-22
  • [学会発表] 微生物群集内の電子輸送メカニズム2016

    • 著者名/発表者名
      石井俊一
    • 学会等名
      超循環型社会の創出に向けた微生物電気化学イノベーションワークショップ
    • 発表場所
      東京大学 弥生講堂(東京都文京区)
    • 年月日
      2016-07-20
    • 招待講演

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公開日: 2018-01-16  

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