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2016 年度 実績報告書

抗体発現型単純ヘルペスウイルスⅠ型の新規作製と悪性脳腫瘍における治療効果の検討

研究課題

研究課題/領域番号 15J00021
研究機関東京大学

研究代表者

伊藤 博崇  東京大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2015-04-24 – 2017-03-31
キーワード単純ヘルペスウイルス / 脳腫瘍
研究実績の概要

G47 Δを用いたウイルス療法における治療効果を改善する目的で、機能付加型G47Δの新規作成および有効性の評価を計画した。平成28年度は、前年度に作製および基本的な機能評価を行った新規ウイルスに関して、主にin vivoでの評価実験を行った。具体的にはマウス頭蓋内腫瘍モデルに対してウイルス投与後の検体を用いて、動物用MRIの経時的撮像を行った後、その原因検索としてのリアルタイムPCRやELISAによる関連分子の変化、免疫組織化学染色による形態学的な変化、フローサイトメトリーによる免疫学的な変化、ウイルス力価への影響の評価を行った。はじめに行った動物用MRIを用いた評価では、コントロールウイルスであるT-01と比較して新規ウイルスではT2強調像での高信号域の縮小という効果を認めた。この現象の原因を蛋白レベルでの変動を捉えるべく、関連分子に対するELISAによる評価を行い、関連分子の蛋白レベルでの変動を捉えた。免疫組織化学染色では、ヘルペスウイルス、マクロファージ、血管内皮細胞に関する免疫組織染色を行い、腫瘍特異的なウイルスの検出、ウイルス投与後のマクロファージの集簇と血管の増生・形態的変化を検出した。マクロファージはその働きから、細菌やウイルスなどの病原体の排除に働くM1と、組織修復やリモデリング、腫瘍増殖を促進するM2とに大きく分類されることから、これらM1/2の分画の、ウイルス投与による腫瘍破壊の過程における変化を捉えるために、フローサイトメトリーによる経時的な評価を行った。その結果、腫瘍環境ではM2が優位であること、ウイルスの投与によってM1優位な状態となること、新規ウイルスではM1優位な状態状態が遷延することが分かった。これらの実験結果から、新規ウイルスは、腫瘍周囲の免疫環境に影響を与えることで、in vivoにおける抗腫瘍効果を増強したと考えられた。

現在までの達成度 (段落)

28年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

28年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [学会発表] Generation and evaluation of an oncolytic herpes simplex virus type 1 expressing a therapeutic antibody2016

    • 著者名/発表者名
      伊藤博崇、稲生靖、福原浩、岩井美和子、藤堂具紀
    • 学会等名
      第75回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2016-10-07 – 2016-10-07
  • [学会発表] GENERATION AND EVALUATION OF AN ONCOLYTIC HERPES SIMPLEX VIRUS EXPRESSING AN ANTIBODY AS A THERAPEUTIC MOLECULE2016

    • 著者名/発表者名
      伊藤博崇、稲生靖、福原浩、岩井美和子、藤堂具紀
    • 学会等名
      第23回日本遺伝子治療学会学術集会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2016-07-28 – 2016-07-28
  • [図書] 遺伝子医学MOOK30号2016

    • 著者名/発表者名
      伊藤博崇、藤堂具紀
    • 総ページ数
      3
    • 出版者
      メディカルドゥ社

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公開日: 2019-12-27  

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