研究課題
磁気ギアードモータの運転領域拡大という目的に対し、昨年までは磁気CVTモータの研究を行い、一通りの評価を終了した。そこで、本年度は受動的な可変磁束特性をもつ磁気ギアードモータについて研究を行った。提案する磁気ギアードモータは、負荷に応じてトルク定数を変化させる特性を有しており、これを利用して運転領域の拡大を実現することが可能である。本年度の大きな取り組みとして、まず最大トルク制御手法の提案を行った。可変磁束磁気ギアードモータは、その特性上、電流当たりのトルクが最大となるための電流位相は磁気歯車としての位相によって変化する。そこで、高速ロータと低速ロータの両方の角度をセンシングし、磁気歯車としての位相を計算することで電流当たりのトルクが最大となるよう電流位相を制御する手法を提案した。これにより、磁気ギアードモータの電流トルク特性は負荷によらずに最大化される。本手法を有限要素解析によって評価し、従来の制御手法と比較した結果、磁気歯車としての位相ごとに見た場合の電流トルク特性は上昇しており、提案手法の有効性が示された。さらに、磁束の可変幅がより大きくなるように構造の最適化を行い、最大負荷時の鎖交磁束に対する無負荷時の鎖交磁束の低減率が71.9%となる可変磁束磁気ギアードモータを設計し、その試作機を製作した。試作機による実験検証を行った結果、実機においても可変磁束特性が得られることを示した。
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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日本AEM学会誌
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電気学会論文誌D
巻: Vol.138, No.2 ページ: 164-172
https://doi.org/10.1541/ieejias.138.164