研究課題/領域番号 |
15J00278
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
仲宗根 勝仁 大阪大学, 文学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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キーワード | 二次元意味論 / 表象主義 / 言語哲学 / 意味論 |
研究実績の概要 |
本年度は言語哲学とそれに関連する文献研究を重点的に行いつつ、二次元意味論及び二次元意味論が基盤としている哲学的立場についての研究を行った。 第一に、大阪大学大学院哲学講座の機関誌『メタフュシカ』に、二次元主義者の一人と目されるフランク・ジャクソンの主著『形而上学から倫理学へ 概念分析の擁護』の文献紹介を投稿した。物理的真理に他のすべての真理が付随するというスーパーヴィーニエンスの概念を用いた物理主義の紹介を中心にしつつ、二次元意味論の先駆的考察である彼の概念分析の手法を紹介した。 第二に、日本科学哲学会において「認識的二次元主義の哲学的コミットメントの明示化」という題目で研究発表を行った。そこでは、デイヴィッド・チャーマーズの認識的二次元主義を構成する内包的枠組み・真理条件的/表象主義的な側面を明らかにし、他の意味論的な議論における位置づけを明確にした。 第三に、大阪大学大学院哲学哲学史専門分野が主催する第14回哲学ワークショップにて、「ローティのプラグマティズムと現代英米圏の哲学の論点―表象主義・自然主義の観点から」という題目で共同研究発表を行った。そこでは、現代英米圏の哲学の主流の立場―表象主義・自然主義―と、ローティとローティ以降のプラグマティストの反表象主義の立場との比較考察を行った。また、チャーマーズやジャクソンも擁護する、言語は事物や世界がどのようであるかを表すために用いられるという表象主義の立場の分析哲学史的背景を明らかにした。 第四に、大阪大学大学院の哲学講座が主催する『メタフュシカ』研究例会にて上記の文献紹介についての発表を行い、ジャクソンの物理主義の立場と二次元意味論の関係を議論する機会となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は認識的二次元主義の研究の成果発表を行いつつ、分析哲学特に言語哲学に関する表象主義の研究及びその成果発表を行うことができ、また計画通り、二次元意味論の擁護者であるフランク・ジャクソンのFrom Metaphysics to Ethicsの文献紹介が大阪大学哲学講座の機関誌『メタフュシカ』に掲載されたため。
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今後の研究の推進方策 |
本年度も引き続き言語哲学・二次元意味論関連の文献研究を行いつつ、研究計画の通り意味論的内在主義/外在主義の研究を行う。 また、二次元意味論の研究が盛んであるオーストラリアに滞在し、現地で二次元意味論の研究者との情報交換を行う。
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