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2015 年度 実績報告書

中世後期イングランドにおける王権と諸技芸の関わり

研究課題

研究課題/領域番号 15J00374
研究機関早稲田大学

研究代表者

武田 啓佑  早稲田大学, 文学学術院, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2015-04-24 – 2018-03-31
キーワード西洋中世史 / イングランド史
研究実績の概要

本年度は、14・15世紀イングランドの王の宮廷における様々な技芸とそこに込められた王権思想のあり方について検討する研究計画の初年度である。この時期の中でも、特に1399年に生じる王朝の交代が重要な出来事であることや、その王権観について有益な研究の蓄積があることを踏まえ、リチャード二世(在位1377~99年)から重点的に調査を行うことに決定した。
本年度はまず、リチャード二世に関する研究文献および史料の収集と整理に努めた。先行研究の分析によって、特に論争の的となってきたリチャード二世の宮廷の文化的役割について検討を行った。また、史料については、本年度は11月下旬に数週間の渡英を行い、新たに英国公文書館でリチャード二世時代の財務府支出録 (Issue Rolls of Exchequer) を収集した。これによって、王がどのような費目に支出を行っているかを確認し、君主鑑をはじめとする叙述史料の検討とも合わせ、王が自らの王権のイメージをどのように確立し広めようとしたのかを考察することができると考えている。本年度は、この支出録の分析を終えることができなかったため、次年度も引き続き行っている。
また、修士論文までの考察の成果をもとに、中世後期イングランドの宮廷楽師の制度面を扱った論文を執筆し、本年度末に刊行した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

史料の収集は着実に進んでいるが、分析に遅れがあるため。

今後の研究の推進方策

当初の研究計画に従って、史料の収集・分析と論文の執筆を行う。特に、上述の史料は分析途上であるが、これが研究目的の達成に資することが確かめられた場合、次年度以降他の君主の治世についても同史料を収集し分析したいと考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 中世後期イングランドにおける王の宮廷楽師とその技芸――楽師の「衰退」説の再考察2015

    • 著者名/発表者名
      武田啓佑
    • 雑誌名

      西洋史論叢

      巻: 37 ページ: 19-30

    • 査読あり

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公開日: 2016-12-27  

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