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2017 年度 実績報告書

刺激応答性多核金属錯体の創製とその集合・包接制御に基づく機能発現

研究課題

研究課題/領域番号 15J01232
研究機関大阪大学

研究代表者

内藤 順也  大阪大学, 基礎工学研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2015-04-24 – 2018-03-31
キーワードplatinum / emission
研究実績の概要

サリチルアルジミナト配位子と金属とによって得られる多様で柔軟な配位様式に基づく集合・包接制御の創出研究の過程で、N-アルキルサリチルアルジミナト配位子と PtCl2(dmso)2 前駆体とを反応させることで、不活性なアルキル基への位置選択的な分子内 C(sp3)-H 活性化を経由して O^N^C 型配位構造を有する新規のシクロメタレート型 Pt(II) 錯体が得られることを見出した。本錯体の合成ではサリチルアルジミン部位の 4 位または 5 位にメトキシ基を導入したものや、配位子である DMSO をピリジンやトリフェニルホスフィンに置換したもの、鎖長を変化させたものを得ることにそれぞれ成功している。各錯体の構造は各種分光法と単結晶 X 線解析により同定した。本錯体群は溶液状態で発光能を有し、その発光色はサリチルアルジミナト部位に導入するメトキシ基の位置を変化させることで青色から黄色までチューニングできることを見出した。一連の錯体群の 2-MeTHF 中における低温ガラス状態での発光色は、無置換体が緑色 (λmax = 488 nm, Φ77 K = 0.81)、4-メトキシ体が青色 (λmax = 464 nm, Φ77 K = 0.54)、5 メトキシ体が黄色 (λmax = 553 nm, Φ77 K = 0.49) であった。これらメトキシ基の置換位置による発光色の差異は DFT 計算の結果とも一致し、無置換体と比較した 4 メトキシ体における発光色のブルーシフトは LUMO レベルの上昇による HOMO-LUMO 間のエネルギーギャップの増加によるもので、5 メトキシ体における発光色のレッドシフトは HOMO レベルの上昇による HOMO-LUMO 間のエネルギーギャップの減少によるものとそれぞれ理論づけられた。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] 洗濯バサミ型錯体の物性 -集合・運動・会合-2017

    • 著者名/発表者名
      内藤順也
    • 学会等名
      錯体化学若手の会第 56 回近畿支部勉強会
    • 招待講演
  • [学会発表] Linker-Dependence of Association Chirality of Clothespin-Shaped Binuclear Pd(II) Complexes2017

    • 著者名/発表者名
      Masaya Naito, Naruyoshi Komiya, Takeshi Naota
    • 学会等名
      ISUMS 2017
    • 国際学会
  • [学会発表] Synthesis, Structure and Emission Properties of Cyclometalated Salicylaldiminato Pt(II) Complexes2017

    • 著者名/発表者名
      Masaya Naito, Takeshi Naota
    • 学会等名
      第 2 回大津会議合同研究発表会
  • [学会発表] Synthesis of Phosphorescent Cyclometalated Salicylaldiminato Pt(II) Complexes by Selective C(sp3)-H Activation2017

    • 著者名/発表者名
      Masaya Naito, Takeshi Naota
    • 学会等名
      錯体化学会第 67 回討論会

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公開日: 2018-12-17  

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