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2017 年度 実績報告書

クォーク物質における非一様カイラル相での磁気的性質の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15J01814
研究機関京都大学

研究代表者

吉池 遼  京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2015-04-24 – 2018-03-31
キーワード非一様カイラル相 / FFLO超伝導 / ネスティング / 軸性アノマリー
研究実績の概要

平成29年度は新たに空間1次元の有効模型におけるある種の双対性に着目した研究を行った。これまでの非一様カイラル相の研究では、非一様構造が現れる下人となるフェルミ面のネスティング効果と、磁場中で現れる軸性アノマリーが重要視されてきた。空間1次元の有効模型は、空間3次元の強磁場極限とみなせるので、軸性アノマリーが現れるだけでなく、解析計算が容易なためネスティング効果を検証しやすいという利点がある。
本研究は、空間1次元中で双対関係にある非一様カイラル相とFFLO状態と呼ばれる非一様構造を持った特殊な超伝導相を比較し、ネスティング効果と軸性アノマリーについてより深く理解を得ることを目的にして行った。空間1次元中で軸性アノマリーにより、非一様カイラル相の一種であるカイラルスパイラル相が他の相に比べてエネルギー的に有利になり、低密度領域まで広がる、さらにカイラルスパイラル相では、エネルギースペクトルの非対称性のため、異常粒子数が現れることが知られていた。一方でカイラルスパイラル相と双対関係にある、FF超伝導相では異常粒子数の代わりに異常磁化が現れることが分かった。さらに両社の双対性から、低磁場領域でも現れる新たなFF相の可能性が示唆された。またタイプ1ネスティングと呼ばれる、フェルミ面の反対方向にある粒子と空孔が対をなすことで非一様カイラル相がエネルギー的に優位になる効果は、タイプ2ネスティングと呼ばれる、磁気効果により大きさが異なったフェルミ面上にあるそれぞれの粒子が対をなす描像にマップされることが分かった。このタイプ2ネスティングはFFLO相がエネルギー的に優位になる理由となっている。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Axial anomaly and nesting in the inhomogeneous chiral phase2018

    • 著者名/発表者名
      Yoshiike R.、Tatsumi T.
    • 雑誌名

      Physical Review D

      巻: 97 ページ: 016019

    • DOI

      10.1103/PhysRevD.97.016019

    • 査読あり
  • [学会発表] 非一様カイラル相とFFLO超伝導相の関係2017

    • 著者名/発表者名
      吉池 遼
    • 学会等名
      日本物理学会秋季大会
  • [学会発表] Non-linear effect of the fluctuation for the inhomogeneous chiral phase transition2017

    • 著者名/発表者名
      Ryo Yoshiike
    • 学会等名
      International Conference on New Frontiers in Physics
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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