研究課題/領域番号 |
15J02048
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
森 英高 筑波大学, システム情報工学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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キーワード | 都市構造 / 縮退 / 集約 / 経年変化 / リスク / 認識 |
研究実績の概要 |
・中山間地域の公共交通やスクールバスに着目した論文として、「学校統廃合を契機としたスクールバス導入に対する利用意向調査-中山間地域のモビリティに対する不安軽減という観点から-」を執筆し、1回の修正要求に対応の後、日本都市計画学会一般論文【審査付き論文】に上記タイトルにて掲載された。 ・2015年11月21日~23日の3日間にわたり開催された第52回土木計画学・秋大会にて発表した「中山間地域でのモビリティサービス充実による居住者意識の変化」において、発表会場での有識者との意見交換を踏まえ論文に修正を加えた「中山間地域での複数モビリティサービス実施時における居住者利用意向に関する一考察」が、1回の修正要求に対応の後、土木学会論文集D3【審査付き論文】に掲載された。 ・2016年11月2日~4日の3日間にわたり長崎大学で開催された第54回土木計画学・秋大会にて「都市退化性能に関する評価指標の検討と適用」というタイトルでポスター発表を行い、有識者との意見交換を行った。なお上記発表でのご指摘を受け、論文に修正を加えた「人口減少期における経年的人口・施設分布変遷とその影響-福島県いわき市を対象に-」を、土木学会論文集D3【審査付き論文】に現在投稿中である。同様に、「生活・居住環境が心身状態に及ぼす影響-BMIと健康関連QOL指標に基づく研究-」というタイトルで発表したポスターについても、「地域環境と心身の健康状態に関する因果分析-BMIと健康関連QOL指標に基づく検討-」として、土木学会論文集D3【審査付き論文】に現在投稿中である。 ・研究課題であり、自身の博士論文の主軸になる内容として、“都市退化性能”に着目した「都市退化性能を巡る試論‐アポトーシス(細胞自死)からネオテニー(幼形成熟)まで‐」が、日本都市計画学会報告集に掲載されている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成28年度においては審査付き論文2本の掲載が決定し、現在も4本の審査中の論文がある。また,研究発表の場では有識者と積極的に研究内容について意見交換しており、その成果を平成29年度に向けて現在も複数の審査付き論文を執筆している。また、現在海外ジャーナルへの投稿に向けても論文執筆中である。 2016年8月29日・30日には2日間にわたり、京都大学との合同ゼミを京都大学桂キャンパスにて実施した。その中で、自身の研究テーマである「都市構造リスク低減を考慮した都市の集約化に関する一考察」について発表を行い、京都大学:中川大教授・松中亮治准教授・大庭哲治助教をはじめとする、都市地域計画研究室の方々との意見交換を行った。また、研究課題に関連のある“歩いて暮らせるまちづくり”の事例として京都市内の四条通歩道拡幅事業の現地見学も行った。 また、2017年2月23日・24日にホテル椿山荘東京で開催された「日本産学フォーラム設立25周年記念国際シンポジウム:Toward Inclusive Society」をはじめとする各種シンポジウム・講演会に参加し、自身の研究課題である“都市構造リスク低減を考慮した都市の集約化に向けた一考察”の中でも「持続可能性」や「都市構造の集約化」などに関する情報収集を積極的に行った。 今後、博士課程の最終学年を迎えるにあたり、将来展開も含めてどのように博士論文として研究を取りまとめるかについては作業を行うだけでなく、集中的に熟考する必要がある。研究者として自分をどのように特長づけるのか、大事な最終学年になると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
・研究課題にある“都市構造リスク”との関連性が深く、昨今では日本全体の問題となっている若者を中心とした外出頻度の低下について、独自のアンケート調査を実施しその実態や要因、改善策等の検討を現在行っている。なお、その成果は平成29年度に日本都市計画学会学術研究論文発表会【審査付き論文】(2本)・交通工学研究発表会論文集【審査付き論文】に投稿予定である。 ・研究課題にある“都市の集約化”について、それぞれの地域に居住地している“ヒト”や存在する施設等の“モノ”の増減だけではなく、実施にその地域でどのような“移動”に関する増減まで長期経年的に把握し、その実態や傾向について数量的に分析を行っている。なお、上記内容を国外の関連学会、および向けて第56回土木計画学・秋大会にむけて論文執筆中である。 ・なお、上記も含めこれまで執筆した論文等をまとめ、博士論文として執筆を行っていく。
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