1年目前期・後期に計画した(研究1)(研究2)および(研究3)については,1年目および2年目前期にすべて完了した。1年目後期,2年目前期に計画した(研究3)個別事例の収集・分析については,1年目後期及び2年目前期を通して実施し,結果の発表・投稿を残して研究中断した。2年目前期から研究中断(2年目10月)までに実施した研究実施状況については既に報告済みであるため,3年目の研究再開(3年目4月)以降,採用終了までに実施した(研究3)および「総合検討・博士論文の執筆と提出」,「博士論文の見直しと今後の研究計画の立案」の研究状況について報告する。 2年目前期に計画した(研究3)「個別事例史の収集,分析」と「結果の発表・投稿」については,1960年代~現在に至るまでの学園において,4事例に関わった各担当職員4名へのインタビュー調査を実施し,そのうち1例について,学会誌への投稿を終えていた。残り3事例についての分析・考察・発表が研究再開後の課題として残されていたが,研究再開後から採用終了までにこの課題を果たすことができ,施設実践者が捉えた重度障害児者の「ヨコへの発達」について明らかにすることができた(7-(1)学会誌等への発表,番号1)。 これまで実施してきた(研究1)(研究2)(研究3)を総合的に検討したものまとめて,国際学会や研究会にて発表した(7-(2)学会発表,番号1)。国際学会では,本研究においてこれまで解明してきた我が国独自ものである「ヨコへの発達」概念の創出過程について,世界に向けて発信することができた。国内外の研究者から本研究について助言や示唆を得ることができ,これらをもとにして現在,博士論文の執筆にとりかかっている。
|