本研究では、次世代マルチレベルインバータを用いた電動機の発電制動と受動素子の小型化に着手した。前者については、実験室ミニモデル(400V 15 kW)を設計、製作し、良好な電動機の制動特性を実験により確認した。後者については、新しいシステム構成を提案した。その結果、従来の次世代マルチレベルインバータと比較して、受動素子の体積を大幅に低減できることを理論、数値解析、シミュレーションにより確認した。上記に追加して、電動機駆動システムに必要不可欠な系統電流の高調波についても検討した。その結果、新しいシステム構成を提案し、安価で堅牢なダイオード整流器を使用しながら系統連系規制を満足できることをシミュレーションにより確認した。このように、本研究では次世代マルチレベルインバータを基盤とし、高圧電動機駆動の実用的な要求を満足する回路、制御、システム構成について検討した。上記の研究成果についてはそれぞれ学術論文誌、学会論文にまとめ、発表済みである。
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